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【コラム】空間識失調(バーティゴ)について。

 

 

全国1億3千万の パイロット のみなさん、こんにちは。そういえばYahoo!ニュースでこんな記事を見つけて思わずちょっと考えた スプリングバック です。久しぶりの【コラム】です。文字が多くなりますが最後まで読んでくださいね。

 

 

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という話とは何の関係もないのですが、ココで登場する『空間識失調』についてのご質問が御座いましたので今回は空間識失調(バーティゴ)についてです。

 

 

 

みなさん、ご存知の通りワタシは仕事柄、芸能界をはじめ多岐に友人がいます。その中でも今回、空間識失調がテーマということで、パイロットである友人から聞いたお話しをします。

 


さて『空間識失調』ですが、これは飛行中に発生する錯覚です。専門用語で『バーティゴVertigo』ともいい、結果論から言えば、単なる誤解ですが、これによって多くのパイロットがなくなり、飛行機が墜落しています。

 

 

 

 

 

それでは、いきなりですが

人間にとって上とはどちらでしょう。

 

 

 

 

目を閉じて仰向けに寝ている人に上はどちらと聞いた場合、ある人は空の方向を指すでしょう。この場合の基準は多分、重力です。重力と反対側が上としています。またある人は頭の上を指すでしょう。この場合は 自分の体が基準です。スキューバをやられる方は海中の洞窟に入った場合に明るい方が上だと教わった経験もおありでしょう。

 

 

実は、これら全ての現象が空中では簡単に発生します。どちらが上か分からないのです・・・

 

 

さて人間は沢山の感覚器官を使って平衡感覚を保持しています。視覚・触覚・内耳感覚です。視覚は目から入る情報で人間は、これが最も重要で人間の平衡感覚を支配しています。触覚は皮膚で重力を感じます。足の裏とか、体全体で感じます。窓のないエレベータに乗ったときに感じるやつです。内耳は本来、動きの変化を感じる部分です。言い換えると体の動きを感じる物です、ですから直接上下を知り得ません。

 

人間はこれら3つを総合して 平衡感覚を維持しています。ここで 飛行機を考えます。
ご存じのように飛行機は3次元の空間を移動します。その上、雲や雨で視界を妨げられる時がしばしばあります。するとパイロットは目の情報がなくなり体と内耳で感じる情報だけで上下を判断しようとします。


いったん自分がこっちが上だと信じてしまうと
もうそれが『絶対』です。そして床に1Gがかかる様に飛行機を操縦します。床に1Gが掛かる状態、つまり重力と反対方向に2Gが掛かる、降下飛行です。こうなったらもう地上との激突を待つだけです。ここでバーティゴだと気が付けば、なんとか助かるでしょうが普通はすでに遅すぎます。記事にある高度650メートルの雲中、離陸直後の300キロメートルの低速飛行だとしても地表まで僅か数秒、回避行動もままならないでしょう。

 

 

 

記事のように雲に入ります。優秀なパイロットでも多かれ少なかれ、バーティゴ状態に陥ります。どこが上かは全く分かりません。正確に言うと自分はどこが上かを知っています。

 

 

 

でもその方向が、うそなのです。

 

 

 

上だと思っている方向が床と反対側の場合もあります。上だと思っている方向が明るい方向の場合もあります。上だと思っている方向が頭の上の場合もあります。

 

 

これを信じてしまうのがバーティゴです。一度信じてしまったら、もう修正は利きません。地上へ真っ逆さまです。ではどうしたらバーティゴを防げるのでしょう。

 

 


先ず第1に強固な心です。


自分の感覚をいかに否定し計器が正しいと言い聞かせる心です。何があっても計器が正しいと信ずる・・・簡単なようで、かなり難しいのです。自分が信じていることを変えるのは・・・特に命がかかっている場合は・・・。

 

 

計器もたまには壊れます。だから困るのです。
絶対に壊れないならいいのですが・・・雲中で
先ず第1に思うことは「計器がおかしい!」です。自分は真っ直ぐ飛んでいるのにどうして右降下旋回なの?と。

 

 

あなたが、もし雲に入らなければならない状況にあるならば、入る前には水平直線飛行にしましょう。そして入る前から姿勢指示器で飛びましょう。

 

 

冗談はさておき、みなさん、高速道路などでトラック🚚🚚🚚に囲まれると不思議な感覚に陥ることはありませんか。長いトンネルを高速走行していると、緩やかな下り坂に感じることはありませんか。コレらも同じ空間識失調に近い現象です。飛行機同士が空中で衝突する確率は体育館に放たれた2匹の蝿が出会う確率くらいと言われますが、日本の道路事情はギュウギュウ🐄🐄パンパン🥪🍞、簡単にとなりの車と衝突してしまいます。

 

 

どうか、今日も気を付けてお帰り下さい。

スプリングバック でした。

 

 

 

 

最後に国防の重責を担う自衛隊パイロットのみなさんに敬意を表します。